人間界
第7話 / 全8話 · 1,043字 · 約3分
〖好夜〗
「ねーさー好夜、人間界って知ってる?」
折りたたみテーブルの隅っこで絵を描いていたら、兎猫ちゃんにそんなことを聞かれた。
『何急に?知ってるよ。』
今日も今日とて私の部屋の天井に設置した、転移の魔法陣から降ってきた兎猫ちゃんが私のベットででくつろぎながら話す。
『まぁあれでしょ?人間界って…人間界でしょ?』
「なんの情報量も増えてない!!
人間界は…うーん、ほら、あれだ、人間の住む界のことだよ」
いやそれは誰でも分かるよ!!
『いや人の事言えないじゃん…まぁ私悪魔だけど』
『ご主人、コーヨ、なんのハナシ?」
とこんなやりとりをしていたら、すよとねうを引きずってきたようたちゃんが乱入してきた。
今日は妖精体だ。
「我らが人間界に降り立とうという話だよ」
『そうそう人間界に降り…あれそんな話だっけ?』
「そんな話だったそんな話だった(適当)」
『そうかぁ…?』
「そうだよぉ(適当)」
いや人間界って知ってる?って話しかしてないはずだよ…?
ドヤ顔で強行突破してきた兎猫ちゃんが続ける。
「だってさ、僕ら動画投稿してるじゃん?でもさぁ、人間界のネットにアクセスするの正直かなりめんどくさいじゃん。」
ベットから降りて私のいるテーブルに来た兎猫ちゃんが言う。
まぁ、そりゃめんどくさいけど…
「だからいっそのこと、人間界降りればその手間なくなるかなって★」
『無理』
「否定早いよ!!!!なんでよ!!!!」
『いや…私は別にいいんだけどさ…兎猫ちゃんは上級天使でしょ?学校どうすんのさ』
「うーん、そこはほら、退学とか。僕も親いないし。」
『えぇ…ん〜…まぁ行けなくはない…かもだけどさぁ…?』
ちょっと大胆すぎない…?
てかそのためだけに退学は重くない…?
『コーヨはいいの?」
私が渋ってると、ようたちゃんがテーブルによじ登ってきた。
『ん?ああ、私は下位悪魔だし、学校も特にないし。
悪魔の仕事はあれ、あの掲示板に貼ってある仕事内容こなすだけだから、会社とかもないし〜』
だから悪魔界は週5で仕事、とかの概念がない。
あれだよ、冒険者制度ってやつだよ!
『特に兎猫ちゃん以外仲良い子とかもいないし、別に私は問題ないよ〜』
「よっしゃキタコレ、じゃあ人間界行こう。今から。」
『今からぁ!?!?』
『ジブンも…ジブンもついてく…」
「よし!好夜!荷物まとめて!」
ちょ…え…急!!